囮書・捨て書理論について白法さんへの回答

※この記事は,ジャスティスド以前に書かれた記事です.ジャスティス後に通用する場合は十分ご注意ください※

白法さんから丁寧な質問をいただきましたので,回答いたします.

筆が遅くて本当に申し訳ありません.あまり完璧を狙って遅くなるよりも,ある程度良いテンポで話を進めた方が良いと思いますので,とりあえず公開します.

言いたいことを全部きれいにまとめたわけではないので,今後の展開によっては「後出しジャンケン」になってしまう事もあるでしょうけど,ご了承下さい.誰かを言い負かすつもりもなく,自説を否定されるのも恐れてはいません.

で.

白法さんのコメントはこちらです.全文確認したい方はどうぞ.

 

1.MapleStory Wikiの都市伝説の解説を見て何故「ネクソンの実装を舐めている」と考えられましたか?

 

メイプルストーリー内の事象は,ネクソンの仕様に従います.自然界の法則でも数学でもありません.書の成功率が数学の確率論に従うとしたら,ネクソンがそのような実装をしているからです.確率論に従わない場合も,ネクソンがそういう実装をしたというだけの話です.

MapleStory Wikiさんの囮書理論に対する批判記事は,そこをすっ飛ばして,書の成功率は確率論に従って当然という前提で論を組み立てています.

「確率は毎回リセットされます」

というのは,確率論に従うならば,というだけの話です.

でも,それではネクソンが一言

「そんな仕様じゃない」

と言った瞬間に全てが吹っ飛んでしまうのです.

実装にまで言及しているのに,「確率論に従うかどうかはネクソンの仕様次第」という現実から目を背けているところを,前回の記事では指摘させて頂きました.

MapleStory Wikiさんの囮書理論に対する批判記事は,大変優れた記事だと思います.お世辞でもないし,逃げ道作ってるわけでもありません.実装の話にも言及してあり,面白いし正確な記事です.間違いなく.

 

2.記事前半において「メイプルストーリは確率過程を踏んでいる」と取れる内容であるにも関わらず結論として「確率過程を踏んでいるとは限らない」となっています。どちらを主張したいのでしょうか?

 

先に確率過程という言葉の意味を解決します.簡単に言うと,

  • 確率過程を踏んでいる=乱数発生器を使って決定している
  • 確率過程を踏んでいない=乱数発生器以外のルールで決定している

とうことです.

ご質問への回答ですが,

確率過程を踏んでいるとは限りません.「確率過程を踏んでいる」は仮説です.

誰もネクソンの仕様を知りません.データを挙げて検証しているサイトがないか,次郎も探しては見ましたが見つかりませんでした.実証されていない限り,仮説です.
もし実証しているサイトをご存知の方がいらっしゃいましたら,是非教えてください.

前回もはっきり主張したつもりですが,説明が悪くて紛らわしい記述が並んでしまいました.申し訳ありませんでした.紛らわしかった理由は,次郎がこの仮説を支持しているからでしょう.

「確率過程を踏んでいる」という仮説は,現時点で最も有力な仮説です.次郎は躊躇なくこの仮説を強く支持しています.

コンピュータプログラムにおいて,乱数発生器は安全に安く使うことができます.乱数発生器を使ってるだろうという推定は,極めて妥当です.

さらに,

書の成功率に「60%」と確率を表す用語が入っています.これを書いておいて確率論には従いませんってのはちょっと酷いでしょ,根倶損さん?ということです.

ただ,自分が信じているからという理由で,仮説が事実扱いすることはできません.仮説は仮説です.

くどいようですが,実証されてないから仮説です.実証されたら事実となります.既に実証済みであるならば,既に事実だということです.

以上で白法さんの質問に対する回答は終わりです.

多くのプレゼンが,的確な質問によって論点が明確になり,より質の高いプレゼンに化けることできます(そのためヤラセの質問を仕込むこともあるくらいです).今回の白法さんの質問のおかげで,こちらも論点を整理できましたし,回答という形で補足もできました.白法さんの質問には感謝いたします.

 

以下,追記になります.

「確率論に従わないかもしれない」と言ったり,「確率論に従うと信じてる」と言ったり,一体何をどうしたいの?

というのが白法さんの質問の本質でしょう.これに答えない限り,問題の解決にはなりません.また,この問への答えが次郎の主張の根幹となります.

  1. 強化書の成功率が確率論に従うというのは,妥当で信用に値する仮説ですが,囮書理論を否定する根拠として仮説に頼らなければならないのでしょうか?
  2. もしも強化書の成功率が確率論に従わないのであれば,囮書理論は正しいということになるのでしょうか?

次郎はこの二つの問を考えて,両方にNOという回答を出しました.

囮書理論を信じている方々は,確率論に疎いか誤解している方々です(確率論は囮書理論を明確に否定しますので,そう言い切って間違い無いでしょう).そんな方々に「確率論ではね・・・」と説明するのは最初のアプローチとしては妥当ですが,「確率論は万能ってわけじゃない」と逃げられると手詰まりになってしまいます.

そこで確率論的アプローチ(囮書・捨て書理論について,語らせてもらわなきゃだわさ)において,「確率論に従っても従わなくても,囮書理論は成立しない」という論を組みました.

そして実装論的アプローチ(囮書・捨て書理論についての続き)においても,「確率論に従っても従わなくても,囮書理論は成立しない」という論を組もうと思いました.

でも,読み直すと,そういう記事になっていませんでした.何がしたいんだよオレ(´・ω・`)

後出しジャンケンは避けたいので,次郎の意見を箇条書きでまとめておきます.

  1. 囮書理論は正しくないと思ってる.
  2. 強化書の成功率の決定に乱数発生器を使っていないと仮定しても,それだけで囮書理論が正しい事にはならない.
  3. 囮書理論が実現するような実装は不可能ではないと思うが,実際にどうすれば良いかは分からない.たぶん,すごい面倒くさいと思う.
  4. 3の理由で,ネクソンがそんな実装をしてるとは思えない.
  5. 乱数発生器を使わないで強化書の成功を解決する実装は可能.例えばエントリの瞬間の時刻を使うとか.60%の書なら秒の位が0~36なら成功,36~60を失敗とすれば60%の確率で成功しているように見える(このルールを知っている人は成功率100%だが).
  6. 一見乱数で解決されていると思われているがそうでない事例はある.例えばジャンケン.あれは目押しが可能らしく,目押しが出来る人には乱数ではない.目押しができない人(例えば次郎)には乱数のように見える.
  7. オススメアバターのメカニズムについて,15分毎に取れるというスノさんの説は,まだ実証されているとは言い難い.連続で取った例もあるようなので,15分空けないと取れないというものでもないはず.

一旦ここまでにします.

この記事の内容についての質問は,この記事へのコメントでお願いします.

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コメント / トラックバック4件 to “囮書・捨て書理論について白法さんへの回答”

  1. 白法 Says:

    白法です。質問への返答ありがとうございます。

    1.については納得しました。確かに一理あります。
    2.については「確率過程」の言葉の齟齬が問題だったようです。
    「確率過程」は時間とともに変化する確率変数であると定義されています。誤解を恐れずに書くならば、「確率過程」こそ「次郎さんの考えている囮書理論」です。
    私は上記のように理解していたので次郎さんは囮書理論を支持するのか支持しないのかどっちなんだと混乱しまして、前回の記事にて質問させて頂きました。
    次郎さんの言う「確率過程を踏む」事の意味が私の考えているものと全く違っただけでしたね。この点についてはここで終わりにしましょう。

    ここからは「私の考える囮書理論」です。
    スルーして頂いても構いません。

    全部書くのは白法全書でやるとして、大雑把にまとめると、
    「囮書理論とは確率論そのものである」
    です。

    そもそも囮書理論は「流れ」を読むものであると理解しています。この点については次郎さんも記事に書かれていましたし同意して頂けると思います。
    ではこの「流れ」とは何をもとに読むのでしょうか。
    確率をもとに読むのではないのでしょうか。
    何故なら60%書ならば5回連続で失敗するのは約1%。そんな低い確率おこるわけがない!という確率論から、「4回連続で失敗したら次は成功する」という読みに繋がったのではないでしょうか。

    ザックリですが以上が私の囮書理論についての理解です。
    長々と失礼しました。

    • 次郎宗光 Says:

      白法さん,的確な質問のおかげでこちらの考えも整理できました.本当にありがとうございます.尻つぼみになっちゃいましたが,ほぼ二ヶ月この問題を真剣に考えてきて,楽しかったです.色々勉強になりましたし.

      1.についてですが,「正しいって証明されないものは正しくないんだ!」という小学生みたいな屁理屈をこねてるわけではないことだけはご理解下さい.可能性としては十分あると思います.

      2.「確率過程」という用語の使い方に問題があったことはお詫び申し上げます(でもそのお陰でナイスな質問をいただけたので結果オーライかな?).

      「囮書理論とは確率論そのものである」というのは,なるほどと思います.囮書理論も結構確率計算していますよね.

      60%の書を四連続成功する確率が
      60% × 60% × 60% × 60%
      であることをちゃんとちゃんと計算していますし.
      でも,この式は「60%の書が三連続成功した後に続けて成功する確率はやっぱり60%」であると強烈に主張しているんですけどねぇ.

      • 白法 Says:

        確率に対する考え方は見る範囲で変わると思います。
        大数の法則をご存知でしょうか。
        大数の法則とは,試行回数を増やせば増やすほど、その事象の起こる確率は一定の値に近づく、という法則です。

        明確に言ってしまえば「囮書理論」は大数の法則を利用しています。前回のコメントで「囮書理論とは確率論そのものである」と書いたのはこの大数の法則を利用していることを書きたかったのです。

        確かに60%の書はいつ貼っても60%というのが確率ですが、それはあくまで大量に貼った場合に成功した枚数が貼った枚数の6割になるというだけで、局所的に見た場合4回連続で失敗することも10回連続で失敗することもありうるんです。
        それだけ連続で失敗したあとならば成功するほうに傾くからそれを狙うのが「囮書理論」です。

        よって次郎さんと「囮書理論」の信者は見ている範囲が違うのです。
        なお、大数の法則はあくまで無限大に試行したら一定の確率になるというものであり、100枚程度だと100枚連続で失敗というのもまたあり得る話なので、「囮書理論」は現実的ではないというのが私の中での結論です。

        (なんだかがっつり書きすぎてしまった。全書に書くことがなくなる。)

        • 次郎宗光 Says:

          なるほど.

          確率論で言う確率とは無限回数の試行結果の極限値ですので,おっしゃることは良く分かります.

          >局所的に見た場合4回連続で失敗することも10回連続で失敗することもありうるんです。

          はい.ありえますね.

          >それだけ連続で失敗したあとならば成功するほうに傾くから

          囮書理論を否定する人は,まずここを否定してかかるでしょう.
          ここを議論の前提にするのではなく,ここが結論となるような議論ができればと思います.

          お話したいことはたくさんありますが,白法白書の記事でお待ちします.

          楽しみにしております.


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