クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式2

※この記事は,レジェンド以前に書かれた記事です.レジェンド後に通用する場合は十分ご注意ください※

※このページは,EXCELシートをiframeで埋め込んであるため,「セキュリティに問題がある」という警告が出る場合があります.

さてさて,前回「クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式1」では,理論式を誘導しました.

実際のキャラがこの理論式通りの狩りをするかどうかという検証か,今回のメインです.

表1:キャラの基本情報

  サブロー UMAさん
k : 熟練度 0.75 (75%) 0.90 (90%)
kC : クリティカル発生確率 0.55 (55%) 0.39 (39%)
kCmin : クリティカル最小倍率 1.2 (120%) 1.35 (135%)
kCmax : クリティカル最大倍率 1.5 (150%) 1.5 (150%)

 

このデータを使って,前回の式

DCavg / DNmax = ( kCmax + kCmin × k ) /2 — (1)

D_{C_{avg}}/D_{N_{max}}=(k_{C_{max}}+k_{C_{min}}k)/2

を計算してみます.

その前に,予ダメのサンプルデータですが,サブローは以前測定したデータを使いました.UMAさんは,この検証のためにわざわざサンプリングに協力して下さいました.

  • サブローのサンプル数:ノーマル88個,クリティカル119個
  • UMAさんのサンプル数:ノーマル98個,クリティカル100個

 

◆ クリティカル平均与ダメとノーマル最大予ダメとの比

 

この,「クリティカル平均与ダメとノーマル最大予ダメとの比」という量そのものに何か意味があるわけではありません.ただ,これまでの推測に基づく議論が現実に則しているか否かを判断する量として算出しました.

ノーマル与ダメは観測しやすいので100個程度で最大与ダメ,最小与ダメがいい精度で観測可能なので,理論値との比較がとても簡単です.しかし,クリティカルが絡むと途端に観測が難しくなるため,ノーマル与ダメと同じような気軽さでは検証できません.

そこで,理論値と実測値を比較検討しやすいような値を見つけて,それが合致するかどうかで理論の実証をすれば楽でイイよね?という話です.

 

表2:クリティカル平均与ダメとノーマル最大予ダメとの比の算出

  サブロー UMAさん
左辺:実測データから算出 1.19 1.35
右辺:基本情報から算出 1.20 1.36

 

理論計算値(右辺)と実測データからの計算値(左辺)を比較した結果,サブローもUMAさんも1%程度の誤差で合致したので,これまでの議論もその程度の精度では正しいと見て良いでしょう(ただ,検定とか標準誤差などの議論は一切省いております.そこに踏み込むと多くの読者を置き去りにしなければなりませんので).

この1%程度の誤差で合致したというのは,かなり正確だと思われるでしょうけど,実はそれほどでもありません.

「たかだか100個程度のサンプルではこれくらいが限界なんだよなぁ」

というレベルです.例えば,サブローはスペルマスタリーのレベルは20(MAX)での熟練度0.75ですけど,スペルマスタリーがレベル19だと0.73どまりです.1%程度の誤差が出てしまうと,スペルマスタリーのレベルが19と20では,その違いが誤差に埋もれてしまって明確に分離できません.

長い目で見れば,熟練度が0.75の方が0.73よりも高い与ダメを与えることは間違いありませんが,それを体感することは困難であるということを表しているとも考えられますが.

 

◆クリティカル平均与ダメとノーマル平均予ダメとの比の算出

 

まあ,表2が予想通りの精度で合致しましたので,クリティカルの平均与ダメがノーマル与ダメの何倍かを考えてみましょう.これも,現実的にみてあまり意味のない情報です.が,理論値と実測値が比較しやすいので,理屈があってるかどうかの判断基準になります.

さて.

D_Navg = D_Nmax ( 1 + k ) / 2

D_{N_{avg}} = D_{N_{max}} (1+k) /2

の関係式を思い出せば,

D_Nmax = D_Navg × 2/(1 + k) — (2)

D_{N_{max}} = D_{N_{avg}} \times 2 / (1+k)

式(1)と式(2)を使って,

D_{C_{avg}} / D_{N_{avg}} = \frac{k_{C_{max}}+k_{C_{min}}k}{2}\frac{2}{1+k}

D_{C_{avg}} / D_{N_{avg}} = (k_{C_{max}}+k_{C_{min}}k) / (1+k) — (3)

ということが分かります.

これはつまり,クリティカルの平均与ダメが,ノーマルの平均与ダメの何倍かを表しています.

表3:クリティカル平均与ダメとノーマル平均予ダメとの比の算出

  サブロー UMAさん
左辺:実測データから算出 1.37 1.43
右辺:基本情報から算出 1.37 1.43

 

有効桁数三桁の範囲内ではきっちりかっちり合致しました.良い感じです.

UMAさんは,クリティカル最小倍率が基本の1.2倍から1.35倍へと底上げされていますので,クリティカルの平均与ダメもぐっと高くなっています.

ここまでの計算は,この前提となる理屈が正しいのかどうかの検証です.

 

◆クリティカルがトータルの平均与ダメに与える影響

 

では,最後になりますが,クリティカルが発生することによって,トータルの平均与ダメはどれだけUPするのか,という問題を考えてみます.

これが本題です.これを知ると,クリティカルを含んだトータルの平均与ダメが分かるので,平均殺数を求めることができるという話です.

さて.

ここで記号を二つ追加します.

  • P : クリティカルの発生確率
  • m : クリティカル平均与ダメとノーマル平均与ダメの比

このmは,式(3)のことです.

さて,クリティカル発生率が50%であった場合,トータルの平均与ダメは,ノーマルの平均与ダメとクリティカルの平均与ダメの単純平均であることは,(特に数学が大嫌いだという人は別にして)中学生以上ならお判りでしょう.

ただ,メイポではクリティカル発生率があるため,きっちり半分がクリティカルというわけではありません.全体のPがクリティカルで,残り(1 ― p)がノーマルということになりますので,トータルの与ダメは,平均すると

(1-p)D_{N_{avg}} + pD_{C_{avg}}

ということになります.これがクリティカルが全く発生しない場合に比べて何倍かを考えると,

(1-p) + pm

となります.mを式(3)を使って展開すると

(1-p) + p(k_{C_{max}}+k_{C_{min}}k) / (1+k)

です.繰り返しますが,これは

「トータルの平均与ダメが,クリティカルによって何倍に増えるか」

という値です.

これをサブローとUMAさんの場合で計算すると,

  • サブロー: 1.20倍
    (1-0.55)+0.55\times 1.37
  • UMAさん: 1.17倍
    (1-0.39)+0.39\times 1.43

となります.この値は理論値です.これを1%程度の精度で実証しようとすると,サンプリング作業が大変なのでパスしますが,これまでの経緯から,十分信用できる『期待値』でしょう.
そのために,最初の方であまり重要ではないが検証が楽な値を計算して,両者が合致することを確認してきたわけですから.もしもお暇な方がいらっしゃいましたら,実際のトータル平均与ダメを測定して理論値を比較していただければ幸いです.

これは,クリティカルが発生すると,クリティカルなしの場合と比べてどれだけ平均与ダメがUPするか,という倍率です.サブローは,クリティカルのお蔭で平均与ダメが1.2倍に,UMAさんは1.17倍に,それぞれUPするという結果です.

で,クリティカル時の平均与ダメがあれほど高かったUMAさんですが,トータルの平均与ダメUP率は,サブローに負けてしまいました.これは,魔のサブローはクリティカル発生率が0.55(55%)であるのに対して,UMAさんは0.39(39%)でしかないからです.この差が響いています.

これは職によって決まってしまうものなので,仕方ありません(潜在やらオプションが付くのでしょうか?次郎はまったく知りませんけど).

また,UMAさんは熟練度0.9ですから,基本火力を同じだと換算した場合,熟練度が0.75のサブローに比べて,ノーマルの平均与ダメがそもそも9%ほど高くなっています.

ですので,聖魔がクリティカルの影響で火力大幅アップ~ いぇ~い!!というのは正しい解釈ではありません.

  • UMAさんはノーマル時から火力が高く安定しておりクリティカルの影響をあまり受けない.
  • サブローはノーマル時の火力が低く安定せずクリティカルの影響も大きくなってしまう.

というのが総合的に正しい評価だと思います.まあ,UMAさんの場合,クリティカル発生率の低さがクリティカルの影響を抑えていることは紛れもない現実ではありますけどね.

 

さて,ここで重要なお知らせがあります.

UMAさんが集めたノーマル予ダメのサンプル数が98個として話を進めてまいりましたが,実はUMAさんは100個のデータを集めてくれました.そのうちの2個が,明らかな異常値だったので,今回の実証データからは除外した次第です.

しかし,UMAさんとサンプル方法などを確認したところ,サンプル方法には特に問題がなく,これを「異常値だ」というだけの理由で排除するのは正義に反するという結論に至りました.

次の機会にUMAさんの集めた異常値について排除できるものなのかどうかを検証したいと思います.

※練習用にEXCELシートを埋め込んでみました.調子良いようなら次回の記事に貼ります.

以下,Excelシートが表示される「はず」ですが,”https://r.office.microsoft.com/・・・”という長ーいリンクが表示される場合もあります.実際の表示のされ方はブラウザによって多少異なるようです(PC用の主要なブラウザでの表示確認はしてあります).埋め込みシートではなく,リンクが表示されてしまうのは,たぶん,ブラウザのセキュリティの問題です.Excelシートが表示されず,長いリンクが表示される場合は,そのリンクをクリックして下さい.エクセルシートが開きます.

シートの使い方は,「基礎データの入力」の四つの升に,キャラの基礎データを入力します.計算結果が理論計算値の欄に表示されます.デフォルトで数値が入力されていますが,これはサブローの基礎データです.

広告

コメント / トラックバック4件 to “クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式2”

  1. 当たるかなプロジェクトの進捗具合(2011.11) Says:

    […] クリティカルによる効果は,「クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式2」で検証済みですが,平均火力を二割前後の底上げです.しかし,先回の検証では平均火力にしか着目していませんでした.火力の分布がどのように変化するのかについては言及しませんでした(そちらに発展するだけの萌芽はさりげなく提示してありますが). […]

  2. 聖魔が掛けてもらえる補助スキル~シャープアイズ Says:

    […] 「クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式2」の末尾にはEXCELのシートを埋めこんでありますので,他職の方はご自分のデータでどんだけUPするか,計算してみてください. […]

  3. 聖魔が掛けてもらえる補助スキル~シャープアイズ Says:

    […] 実際,このシャープアイズで,平均火力がどれだけUPするかというと,「クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式2」で計算方法を詳しく解説してますので,そちらを参考にして下さい. […]

  4. クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式3 Says:

    […] 計算式そのものは,前回「クリティカルを含んだ平均与ダメの計算式2」で確定しております. […]


コメントを書く:匿名のコメントも歓迎しますが,名前欄が空欄だと自動的に承認待ちになってしまいます.名前欄には,なるべく文字を入れて下さい.

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。